「日本の学校のミライ」

今年の1月末にNHKスペシャル「学校のみらい~不登校30万人から考える~」が放映されました。
そのこともあってブログに取り上げようと思っていましたが、テーマがあまりにも大きいため書きあぐねていました。
しかし、少しずつでも関連することを書いていきたいと思います。
そこで今回は、「不登校」について考えてみたいと思います。

【不登校とは何か】
◆不登校とは、「病気や経済的理由などを除き、1年に30日以上欠席している状況」と文科省は定義しています。
また、文科省は「不登校を問題行動として判断してはならない」と捉えています。
◆ちなみに、不登校は2012年の11万人から現在の30万人まで急増しています。
これほど多くの子どもたちが学校を拒否しているのはなぜなのでしょうか。

《不登校の子どもたちの声》
★学校では全部みんなで競い合っていてつらかった。
★先生はこわいし、全然自由に遊べない。全部時間とか決まってたり、好きな本がないのに読めと言われたりするのが嫌だった。
★(学校では)足し算まで暗記してたkら、全部暗記だなと思っちゃった。
それと、みんな好きなことが違うのに、得意なことが違うのに、同じ型にはめようとする。窮屈な感じ。
◆ほんの一例を紹介しましたが、不登校の子どもたちには一人一人それぞれの理由があるはずです。
教育の専門家が「近代に始まった学校教育が壁にぶち当たっている。いわゆる従来型の学校教育のあり方(一斉授業)が今やそうゆう時代ではなくなったということで、公教育の在り方が根本的に問われている」といっていました。私も同感です。
それでは、これからの日本の学校はどうあるべきなのでしょうか。
その前に、不登校の子どもたちを受け入れているフリースクールについてもご紹介しておきたいと思います。

【日本のフリースクール】
◆フリースクールは、全国に約500か所あります。学校に行きづらい子どもたちの学ぶ権利を保障する重要な教育機関です。
フリースクールに在籍している生徒数は、小学生と中学生を合計すると約4,400人です。(これは2023年10月現在、回答が得られた319施設のものです)
◆フリースクールの利用率は、不登校の子どもたちのわずか3.7%で決して高いとはいえません。
フリースクールは、通常、従来の学校教育とは異なるアプローチやカリキュラムを提供し、生徒や保護者が選択する形態の学校です。公教育ではないため、費用は月額平均3万3,000円で、月額5千円以下の施設もあれば、逆に5万円超のところもあるようです。
《フリースクールの子どもの声》
★(学校では)時間に縛られて自分を殺していた。でもここは、勉強やりたい人はずっと勉強やっていていい。自由な時間がある。
《フリースクールの先生の話》
◆30年以上、学校に行けない子どもたちの苦しみを間近で見てきた先生の話をg紹介しましょう。
★教室の中に(子どもたちを)強制的に集めて、座らせて、授業を聞かせて・・・。
あの年齢(小学生)の子どもだと抵抗しないんです。とにかく叱られるからお客さんになって。お客さんになっていられる子は学校続くんだけれど、それができない子どもたちがいましてね。不登校になっちゃう。
★(フリースクールでは)自由な遊びの中にも学びがあると考えています。
★その子の本当の情熱がほとばしっているところで付き合うと、本当にその子自身が現れてくる感じになってくる。
それぞっれの子のその子なりの取り組み、生き方、それに焦点を合わせられるのがフリースクールのいいところです。
《フリースクールの課題》
◆不登校の子どもたちにとってかけがえないフリースクールですが、大きな課題を抱えています。フリースクールの先生の言葉を添えて紹介します。
◆最も大きな課題は、フリースクールを運営するための運営費が足りないこと。
★フリースクールは、公教育と違ってタダではないのです。経済的支援があれば、フリースクールに来れる子が増えるのです。
★どんなに(経済的に)苦しくても、子どもたちの居場所であるフリースクールを閉じるわけにはいかないのです。
★今いる子どもたちの教育機会の保障、育ちの場の保障を是が非でもしていかなければならないという強い使命感のもとでフリースクールをやっているのです。

◆今回は不登校の子どもたちの受け皿の一つであるフリースクールを通して、日本の学校教育の課題の一部を紹介しました。
しかし、30万人の不登校の子どもたちのうち11万人もの子どもたちがなんの支援も受けていないことが分かっています。
日本の学校のミライはどうなるのでしょうか。
今回は問題提起だけになりましたが、機会があれば、少しずつ問題解決のためのヒントについてご紹介していきたいと思っています。