「3.11の復興と番号札」

ここのところ毎日新型コロナウイルスに関するニュース一色で、他の重要なニュースがあまり報じられていないことが
気になっています。
先日の3月11日は東日本大震災から9年。今年は新型コロナウイルスの影響で、政府主催の追悼式典は中止となり、被災3県では規模が縮小されての実施となりました。

岩手、宮城、福島を中心に甚大な被害が出た東日本大震災の発生から9年。3県では、震災前と比べて人口が約33万7千人減少、震災関連死は昨年9月末時点で3,739人。 特に福島第一原発の事故による爪痕は9年経った現在も深く残っています。
廃炉作業はもちろんのこと、タンクに溜まった汚染処理水や汚染土が詰められた黒いフレコンバッグの数々・・・・。 そして、未だに避難生活を続けざるを得ない約4万8千人もの人々。中でも福島・避難解除地区の居住率は23%止まりだそうです。

前置きが長くなりましたが、この避難解除地区の帰還者について山田洋二監督があるエピソードをインタビューの中で紹介していました。それが本日のタイトル「3.11の復興と番号札」です。
山田洋二監督の知人の菅野さんは浪江町に帰還なさっていますが、帰還者はごく一部だそうです。 その菅野さんは「帰還者が少なくても、1人が20人の顔も名前も知っていて、お互いに声をかけ合うことができれば、その地域はとても住みやすい良い所になります」とお話しなさったそうです。 まさにその通りで、いくら帰還者が多くても大都市のように隣人とのおつき合いががほとんどなければ、本当の意味で復興したとは言えませんよね。
山田洋二監督のおっしゃる番号札というのは、銀行や病院などで渡される番号札のように、名前も顔も知っているのに、番号でしか声をかけてもらえないよそよそしい人間関係を指しています。
帰還者の皆さんが番号札ではない、本当の意味での復興ができるためには、私たち一人一人が自分事として被災地のこと、そして福島のことを忘れないことこそ支援の第一歩だということを改めて実感した9年目の3.11でした。

 

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