「天知る 地知る 己知る」

不条理なことが多い今の世の中ですが、先日一筋の光を見るようなニュースがありました。
先月末にミャンマーでとても悲惨な大地震が発生しました。その時の大地震で、なんと1,000Kmも離れたタイの首都バンコクにも大きな被害が発生したのです。どういうことなのでしょうか。
今回は、バンコクでの地震被害が意味するものについて考えてみたいと思います。

【バンコクでの地震被害】
◆ミャンマーで発生した大地震で、1000Kmも離れた隣国タイの首都バンコクで建設中の高層ビルが倒壊しました。
これまで建設作業員など63人が死亡し、今も31人の行方が分かっていません。
この中にはミャンマーから出稼ぎにきていた労働者も多く含まれていました。
◆最近の超高層ビルの建設には、大地震があっても倒壊しないように長くゆっくりした揺れの長周期振動に耐える技術が生か
されています。
それなのに、なぜバンコクの高層ビルがあんなにも簡単に倒壊したのでしょうか。

【天知る 地知る 己知る】
◆実は、あの倒壊した構想ビルの施工を担当したのは中国の建設会社でした。
そして、今回のミャンマーの大地震で

その会社の不正が次々と浮上したのです。
主な不正として、次の3点が指摘されています。
➀倒壊したビルの鉄筋の強度が基準を満たしていないことが判明しました。
②地震発生後、合弁会社の中国人が倒壊現場に侵入し、工事の関連書類を持ち出したと報じられています。
➂中国人幹部が、タイ人の名前を不正に使用し、外国企業の株式保有率を定める法律違反しながら、現地法人を経営していた疑いがあることです。
◆「天知る 地知る 己知る」は、中国の故事に由来する言葉です。
それは、「不正や悪事は隠そうとしても必ず露見するものだという戒めを表します。
◆不正や悪事が平然と蔓延る(はびこる)今の世の中、1,000Kmも離れたミャンマーの大地震で悪事が露見するなんて誰が考えることでしょう!
これこそまさに「一筋の光」だと思いませんか。