「マイナンバーカード」

皆さんはすでに「マイナンバーカード」をお持ちでしょうか? 政府はマイナンバーカードの普及に必死になっています。特に気になるのは、ポイントをエサに申請者を増やそうとしていることです。
実はつい2~3日前、私のところにも「12月末までにマイナンバーカードを申請すると、最大2万円分のマイナポイントがもらえます」というマイナンバー交付申請書が送付されてきました。私自身は現在の状態でのマイナンバーカードには反対なので、まだ申請していません。
私だけでなく反対している人はかなりいらっしゃいますが、その理由について先日、東京新聞に「マイナ拒否の理由」という投稿がありました。 代表的な反対理由だと思いますので、抜粋してご紹介します。
また、日本の「マイナンバー制度」は、マイナンバー先進国のエストニアを参考にしているといわれていますので、エストニアの「マイナンバーカード」についてもご紹介します。

【マイナ拒否の理由】(投稿の抜粋)
◆政府はマイナンバーカードの普及に躍起になっているが、私はいまだに拒否している。

その理由は政府、官僚が信用ならないからだ。システムはある程度しっかりしているのかもしれないが、それを管理する人が問題だ。今まで政治家、官僚は隠ぺい、改ざんなどでどれだけ国民をだましてきたことか。
このような人たちに私の個人情報を管理されたくないのである。なぜマイナンバーカードが、鼻先にニンジンをぶら下げるだけでなく、その根本原因をしっかり把握してください。

【エストニアのマイナンバーカード】
◆誕生日に名前より先にID(デジタルカード)が割り振られる。
★15歳以上の人はマイナンバーが入った身分証書IDカードを所持することが義務。
★運転免許証やパスポート(EU圏内のみ)の機能、薬局では処方箋が全て記録されていて「お薬手帳」の役割、ネットバンキングの手続きも可能。
★税金の還付や会社登記などの面倒な手続きも全てIDカードによって簡略化されている。
★選挙では電子投票が可能。(2015年の国勢調査では30%以上の国民がオンライン投票)
◆公共の場や銀行などに誰でも利用できるカードリーダーが設置されていて、自宅に端末がなくても利用できる。
◆初期のシステムは2000年に完成。 当初は免許証などに代わり、身分証明書の一つとして利用することから始めた。5年かけて法整備とともに利用分野を広げていった。
導入当初は混乱もあったようだが、すぐに慣れて、今では便利なカードになっている。

【エストニア電子政府の成功要因】(電子政府コンサルタント・牟田学氏)
①徹底した透明性と実績に基づく社会的な信頼と(国民との)合意
②効率的でシンプルな各種制度と使いやすい番号制度
➂多種多様な関係者の参加を前提とした迅速で合理的な意思決定
④義務化やオプトアウト(いわゆる迷惑メール等)を活用した分かりやすい法制度の整備
⑤Xロードを基礎とした安心・安全・迅速な情報連携の仕組み
⑥取得が義務化された国民のIDカードによる厳格な本人確認と認証

◆ご感想はいかがですか? 日本政府はマイナンバーカードの導入にあたってエストニアのマイナンバー制度を参考にしたといいますが、一番基本的な透明性や国民からの信頼と合意が抜け落ちているのではないでしょうか。 再度、基本から見直してほしいものです。