「新しい民主主義のカタチ~くじ引き民主主義~」

こんにちは。1か月半振りのブログです。実は、9月末に体調を崩し、目下自宅で養生中です。大事をとって10月中の予定は全てキャンセルさせていただきました。しかし、すでに1か月を経過しましたので、徐々に日常の生活に戻れるようにウォーミングアップしたいろ思っています。
久し振りのブログですので、取り上げたいテーマはいろいろあったのですが、今回は「新しい民主主義のカタチ~くじ引き民主主義」についてご紹介します。

【くじ引き民主主義とは】
「くじ引き民主主義」とは、政治参加の新たな手法です。選挙で選ばれた議員ではなく、無作為で選ばれた市民が協議を行って、行政の意思決定、そして政策に反映させる取り組みのことです。
◆フランスでは気候変動について、無作為に抽出された市民の提案を基にした法案が昨年7月に可決していて、短距離の航空便を廃止することなどが実際に決まっています。
つまり、「くじ引き民主主義」は法律にまで反映され、政治的決定が(市民や国民の)納得感を高め、多くの人に政治に参加してもらう新たな手法として注目を集めています。

【事例① 東京都武蔵野市】
「くじ引き民主主義」の事例の1つが、東京都武蔵野市の環境問題について話し合う「気候市民会議」です。参加者は無作為抽出で選ばれた人たちが中心です。 武蔵野市全体の年齢層や男女比、居住地の割合に近づくように考慮され、10代から70代までのおよそ70人が参加しています。
◆会議は全部で5回。関心や知識がない人でも議論に参加しやすいよう、専門家の講演もあります。希望者のみが参加する公募制に対して、多様な意見が集まりやすいのが無作為抽出の特徴です。
《市の担当者の話》
◆「市は幅広い意見を集め、気候変動対策の行動計画に反映させることにしています。
市民全体の意見を聞くのは難しいので、こういった「気候市民会議」を設定し、小さな武蔵野市の縮図をつくります。その中からどんな意見が出るのか傾向を探りたい。普段から(気候変動に)興味のない方にもぜひ参加していただきたい」

【事例② 京都府長岡京市】
◆2つ目の事例は、京都府長岡京市の地域の課題について話し合う「自分ごと化会議」です。
「くじ引き民主主義」を体験したことで意識の変化が生まれた人もいます。
《参加者の声》
◆京都府長岡京市に住む女子大学生のFさんです。「自分ごと化会議」の無作為抽出で選ばれて参加。高齢者がテーマの分科会で、立場や世代が異なる人たちと議論を重ねたことにより、これまで気づかなかったところに目が向くようになったと言います。
「例えば、駅前の通りでは歩道の狭さが一番気になりましたし、車道に向かって斜めになっていたり、段差が激しくついていたりとか、今までは自分が若いので気づかなかったです。これまで触れてこなかったことに触れる機会ができたことが良かったです。(「自分ごと化会議」に参加したことは)すごく有益だったなと思います」

◆こうした「くじ引き民主主義」の意義について、同志社大学の吉田徹教授は次のように述べています。
「気候変動のように一国では解決できないグローバルな課題や専門家も答えを見いだせない難しい課題が生じている。ルール作りに市民自らが参加し、政治的決定に納得感をもつことで「くじ引き民主主義」は議会制民主主義を補完する可能性がある」

◆ご感想はいかがでしたか? 旧統一教会と自民党議員との深いつながりや電力会社のように既得権益をもつ業界と議員たちとの関係など、政治家に対する信頼が揺らいでいる今こそ、新しい民主主義のカタチとして「くじ引き民主主義」が広がりつつあることに期待したいと思います。