「感染症対策のPDCA」

7月1日のブログは、自粛中だったにもかかわらず急遽多忙になったため休筆しました。
この間、ようやく落ち着き始めたかに見えた新型コロナウイルスの感染者が東京都内で連日200名超となり、感染がまた拡大し始めました。本来ならば落ち着き始めた時にこそ、後手後手だったこれまでの感染症対策をしっかり反省して、秋冬の第2波・第3波にそなえるべきだったのに・・・・・。
東京都も国も経済再開に前のめりで、Go to キャンペーンをスタートさせるなど、これまでの感染症対策を反省している気配は全くありません。 行政に対して不信感を募らせていたところ、池上彰さんが2009年の新型インフルエンザに対する厚労省の反省を紹介していました。しっかり反省していたのでビックリしました。 早速ご紹介します。
※PDCAとは、Plan → Do → Check → Act(Action)の4段階を継続することで改善していくサイクルのことです。

【新型インフルエンザの厚労省の反省】(2010年)
◆SARSやMARSで台湾や韓国は多くの犠牲者を出しましたが、幸いにも日本は感染者を出しませんでした。 しかし、2009年の新型インフルエンザでは関西の高校生を中心に感染が拡大しました。 そこで翌2010年に厚労省が新型インフルエンザ対策総括会議で下記のようにしっかりと反省していたのです。
①保健所の体制強化
②PCRなど検査態勢の強化
➂専門家などからの意見聴取に当たっては、議事録を作成するなど議論の透明性を確保
④死亡率が低くとどまったことに満足することなく、(中略)万全の対策を講じておくこと
※今回、専門家会議での議事録を作成していないことが問題になりましたよね。

【世界最先端IT国家創造宣言】(2013年)
◆今回、教育現場でのオンライン環境の遅れや給付金の遅れが明らかになりました。 また、感染者数の保健所への報告がなんとFAXだったことに唖然としましたが、安倍内閣は下記のような内容で2020年までに世界最高水準のIT利活用社会の実現を宣言していたのです。
①全ての行政サービスが電子的に受けられる。
②国際的に通用し、リードする実践的な高度IT人材の育成
➂サイバーセキュリティー立国を実現

◆ご感想はいかがでしたか? これらの反省が全て生かされていたら、今頃は・・・・・。
「反省だけなら〇〇でもできる」と言いますが、反省さえできないようでは〇〇以下ですよね。国のリーダーたちには」しっかり反省して、その反省を忘れずに生かしてほしいと思います。 それが政治家や行政への信頼、すなわち国への信頼につながるのですから

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