「県民性(お国柄)」

 

ここのところ県民性に関する話題を続けて耳にすることがありました。
1つは愛媛県が“まじめ”をテーマに愛媛県のPR活動を開始したこと。その業務を担うのは“まじめ課”で、県庁の中でも特に真面目な職員たち。 “愛媛県”と言ってもピンとこない人が多いことが、知事をはじめ県民たちのコンプレックスになっているため、「愛媛と言えば“まじめ”」という県民性をPR戦略にして愛媛県について発信していこうとしていることでした。
もう1つは、落語家の立川志の輔さんがインタビューの中で県民性について語っていたことです。 志の輔さんは売れっ子で忙しいにもかかわらず、実験的な落語を追求しています。そのパワフルな活動の源は何かと問われて、富山県の県民性を挙げていました。 志の輔さんは「富山の血筋を引いていて、堅実でコツコツと地道に続ける持久力があるからかな」と答えていました。
そこで今回は「県民性(お国柄)」について調べてみました。

【県民性(お国柄)】
◆出身県で人の印象は変わると思いますか? 最近、県民性をテーマにした映画『翔んで埼玉』が話題になりました。東京に憧れる埼玉県民と関東近県の闘いを自虐的に描いた漫画が映画化されたのですが、ご覧になりましたか? そこでまず始めに、埼玉県と関東地方の県民性を調べてみました。 関東出身の皆さんはどう思いますか?
《埼玉県》 
穏やかで実直だが、控えめなので地味になりがち。都市近郊の内陸地域らしく比較的温厚で親切だとされる。こつこつと仕事をこなすが、組織の中で無難に過ごすのを好む。
《東京都》 
社交的で向上心は強いが、持続性に欠ける。大阪と違い、間違っても庶民の代表を知事にしようとは思わない。仕事に対しては、知恵は働くが自分の流儀で進めたがる
《神奈川県》 
柔軟な発想を持ち行動的だが、協調性乏しい面もある。一瞬のひらめきが成功につながる芸術的な仕事に向くが、組織で決められた仕事をするのは苦手である。
《千葉県》 
明るく好奇心が強いが、熱しやすく冷めやすい面もある。海洋国らしく陽気で豪快な人が人が多い。よい人間関係の中では実力以上の仕事をするが、飽きっぽい面がある。
《茨城兼》
県民性で「水戸の3ぽい」というのがあり、「怒りっぽい」「理屈っぽい」「骨っぽい」気質の人が多い。正義感が強く、周りとの信頼関係を大事にするが、我を押し通すこともある。職場で良い人間関係を築くが、結果の見えない仕事は嫌う。
《栃木兼》 勤勉で誠実だが、堅物すぎることもある。「少し野暮ったいが人が良くて飾らない」というイメージを出したがる。むらなく安定した仕事ができるが、独創性に欠ける。
《群馬県》 正直で人情味が厚いが、短気な面もある。大仕事に挑む度胸はあるが、うまくいかないと、早々に見切りをつける。

◆県民同士の熾烈なライバル意識から都道府県ランキングは大流行ですが、ついつい一喜一憂してしまう県民意識のルーツを遡ると、廃藩置県があったからだと言われています。 そもそも「県民性」は比較的新しい言葉で、もともとは「お国柄」と呼ばれていました。江戸時代、大名が統治する藩は300近くあり、まるで独立国家のようにひしめき合っていて、「お国」は「藩」のことでした。現在でも年配の人の中には「県民性」という言葉よりも「お国柄」という言葉を好む人は少なくないようです。
また、廃藩置県の17年後に現在の都道府県の原型が完成するまでの間に、行政の効率化などのために日本地図から一度は消えた県もありました。大阪府に併合された奈良県や島根県に併合された鳥取県などです。 そこで次に、奈良県・大阪府・鳥取県・島根県の4つの県の県民性(お国柄)を見てみましょう。
《奈良県》 自立心が旺盛で温和だが、消極的な傾向もある。他人を押しのけてということなく、比較的のんびりしていて、相手の出方待ちということもある。仕事に対しても、おおらかな気質があり、それが周りの人間の長所を生かす場合もあるが、万事が自己流になりやすい。
《大阪府》 陽気で個性的だが、計算高い面もある。現実的で、見栄や格好をつけるために実際的な効用を犠牲にしようとは思わない。誰に対しても本音で対応し全力で仕事にあたるが、なにかにつけて損得で考えたがる面がある。
《鳥取県》 純情で辛抱強いが、積極性に欠ける面もある。はっきりした県民性はないとも言われるが、人情家で味わい深い人が多いとも言われる。仕事に対しては、人知れぬところで堅実に努力を重ねて大成する人もいるが、目立たずに埋もれる人も多い。
《島根県》 温和で人情がこまやかだが、保守的な傾向がある。寡黙で忍耐強いなど鳥取と似たところも多いが、より強い地域のまとまりや信心深さ、それにしたたかな強さも感じられる。仕事に対しては、善良だが人見知りで職場になじむのに時間がかかる。

以上、1都1府9県の県民性(お国柄)を紹介しましたが、ご感想はいかがでしたか? 47都道府県のううち、わずか11都道府県ですが、それぞれに違いがわかり、改めて多様性を感じました。 たとえ他県から移り住んでも、その地の県民性(お国柄)を少しでも理解できたらきっと住みやすくなることでしょう。また、お互いにそれぞれの県民性(お国柄)を尊重することができれば、日本は誰にとてもさらに心豊かで暮らしやすい国になるのではないでしょうか。

 

 

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